須濱メソッド実践型コンサルティング
実施ガイド(チェックリスト付き)

作成日: 2026年1月4日

1. プログラム全体像

須濱メソッドの3本柱

📋 2S(整理・整頓)

経営資源の最適化。人・金・モノ・データ・時間など、すべての経営資源を整理・整頓し、無駄をなくす。

👁️ 見える化

問題の表面化。隠れていた課題を誰もが認識できる状態にし、全員で解決に取り組む体制を作る。

✅ アクションプラン

誰が・何を・いつまでに。曖昧さを排除し、具体的な行動に落とし込むことで確実に成果を出す。

プログラム基本情報

  • 期間: 12ヶ月
  • 訪問頻度: 前半6ヶ月は月2回×3時間、後半6ヶ月は月2回×2.5時間
  • 年間訪問回数: 24回(計66時間)
  • 料金: ¥3,300,000(税別)
  • 含まれるもの: 全52種類のテンプレート、メール・電話相談無制限、緊急時臨時訪問年2回無料

成果のマイルストーン

  • 3ヶ月時点: 即効改善で数値成果 → クライアントが「やればできる!」と実感
  • 6ヶ月時点: 仕組み化・習慣化の芽 → 「続けられそう!」という手応え
  • 9ヶ月時点: 本格的改善 → 「数字が変わってきた!」と実感
  • 12ヶ月時点: 自走体制完成 → 「自分たちでできる!」確信

2. 12ヶ月ロードマップ

前半6ヶ月(基礎構築期)

フェーズ 重点テーマ 成果物
第1ヶ月 診断+即効改善選定 経営課題の把握、即効改善テーマ選定 診断報告書、即効改善実行計画
第2ヶ月 理念策定+即効改善実行 経営理念・ビジョン策定、即効改善進行 ビジョン実現シート、進捗報告書
第3ヶ月 成果発表+2S導入 即効改善成果発表、2S研修 成果発表資料、2S実践計画
第4ヶ月 AP策定 アクションプラン策定 全社・部門別アクションプラン
第5ヶ月 実行支援 AP実行支援、軌道修正 進捗管理表、軌道修正シート
第6ヶ月 中間総括 前半の振り返り、評価制度設計 中間報告書、評価制度案

後半6ヶ月(定着・成果創出期)

フェーズ 重点テーマ 成果物
第7ヶ月 改善加速 改善活動の加速、全員参加 改善事例集、表彰制度
第8ヶ月 数値管理 KPI管理、予実管理の徹底 KPI管理表、予実分析レポート
第9ヶ月 人材育成 社内講師育成、評価制度運用 育成計画書、評価実施記録
第10ヶ月 顧客価値向上 顧客満足度向上、サービス改善 顧客満足度調査結果、改善提案
第11ヶ月 自走体制 コンサル不在での自走準備 自走体制チェックリスト
第12ヶ月 総括・卒業 12ヶ月の振り返り、卒業式 年間総括報告書、継続改善計画

3. 第1ヶ月: 診断+即効改善選定

この月の目標

  • クライアントの経営課題を正確に把握する
  • 「できることで、やっていないこと」を全社員から集める
  • 即効改善3テーマを選定し、実行計画を策定する
  • クライアントとの信頼関係を構築する

第1回訪問(第1週): 診断フェーズ

訪問前チェックリスト

  • □ 事前に会社のWebサイト・パンフレット等を確認
  • □ 業界動向・競合情報をリサーチ
  • □ ヒアリングシートを準備(経営者用・幹部用)
  • □ 現場観察チェックリストを準備
  • □ 「できることで、やっていないこと」リスト用紙を人数分印刷
  • □ 録音機器・カメラ(許可を得て使用)を準備
  • □ 名刺を十分に用意

タイムテーブル(3時間)

時間 内容 担当
9:00-9:10 挨拶・自己紹介、今日の流れ説明 コンサルタント
9:10-10:00 経営者ヒアリング(経営課題・数値目標・理想の姿) コンサルタント
10:00-10:50 幹部ヒアリング(現場の課題・困っていること) コンサルタント
10:50-11:00 休憩 -
11:00-11:40 現場視察(2Sの観点で観察・写真撮影) コンサルタント+経営者
11:40-12:00 宿題説明「できることで、やっていないこと」リスト提出 コンサルタント

経営者ヒアリングの進め方

質問例(スクリプト)

「まず、現在の経営課題について教えてください。特に困っていること、解決したいことは何ですか?」

「3年後、この会社をどのような姿にしたいですか?」

「売上・利益の目標数値を教えてください。現状と目標のギャップはどのくらいですか?」

「社員の皆さんに、どのように動いてほしいと思っていますか?」

重要なポイント
  • 経営者の「想い」を引き出す(数値だけでなく、感情も)
  • 「なぜそう思うのか?」を深掘りする(5回のなぜ)
  • メモを取りながらも、目を見て聴く
  • 否定せず、すべて受け止める姿勢

「できることで、やっていないこと」リストの説明方法

クライアントへの説明スクリプト

「今日から2週間の宿題をお願いします。全社員の皆さんに『できることで、やっていないこと』を書いていただきたいのです。」

「『できないこと』ではなく、『できるのに、やっていないこと』です。例えば、『顧客への定期連絡ができているのに、やっていない』『在庫管理表を作れるのに、作っていない』といったことです。」

「この質問の良いところは、『できること』を聞くので、誰でも答えられることです。そして、皆さんからたくさん出てきた項目は、会社全体が困っている重要な課題なのです。」

「これを次回までに集計し、すぐに実行できることから始めます。3ヶ月後には必ず成果が出ますので、ご協力お願いします!」

訪問後チェックリスト

  • □ ヒアリング内容を記録・整理(24時間以内)
  • □ 撮影した写真を整理・分類
  • □ SWOT分析の下書きを作成
  • □ 「できることで、やっていないこと」リストの回収スケジュールを確認
  • □ 第2回訪問までの準備物リストを作成
  • □ お礼メールを送信(訪問当日中)

よくある失敗と対処法

失敗1: ヒアリング時間が足りない

原因: 経営者が話し込んで時間オーバー

対処法: 最初に「50分でお願いします」と明言。40分経過時点で「残り10分です」と伝える。

失敗2: 社員が「できることで、やっていないこと」を書いてくれない

原因: 質問の意味が伝わっていない、または書く時間がない

対処法: 具体例を3つ示す。5分で書ける分量にする。提出期限を明確にし、リマインドメールを送る。

失敗3: 現場視察で何を見れば良いか分からない

原因: 2Sの観点が明確でない

対処法: チェックリストを持参。「要らないものが置かれていないか」「決まった場所に置かれているか」に注目。

第2回訪問(第3週): 診断報告+即効改善選定

訪問前チェックリスト

  • □ 診断報告書を作成(PowerPointまたはWord)
  • □ 「できることで、やっていないこと」を集計
  • □ 即効改善テーマ候補を3-5個準備
  • □ 即効改善選定ワークシートを人数分印刷
  • □ ホワイトボード・付箋・マーカーの確認

タイムテーブル(3時間)

時間 内容
9:00-9:50 診断結果報告(SWOT分析、現状の数値、課題整理)
9:50-10:30 「できることで、やっていないこと」集計結果発表
10:30-10:40 休憩
10:40-11:40 即効改善テーマ選定ワークショップ(全員参加)
11:40-12:00 即効改善3テーマの実行計画策定(誰が・何を・いつまでに)

即効改善テーマの選定基準

5つの基準(すべて満たすこと)
  1. 件数10件以上: 多くの人が挙げた = 重要課題
  2. 金がかからない: ゼロコストまたは極めて低コスト
  3. 1-2ヶ月で成果: すぐに結果が見える
  4. 数値測定可能: ビフォー・アフターが明確
  5. 実行責任者が明確: 誰がやるか決まっている

成果物チェックリスト

  • □ 診断報告書(PDFで納品)
  • □ 「できることで、やっていないこと」集計表
  • □ 即効改善実行計画書(3テーマ)
  • □ 第2ヶ月の訪問スケジュール

4. 第2ヶ月: 理念策定+即効改善実行

経営理念・基本方針・行動理念をワークショップ形式で策定。同時に、即効改善の進捗を確認し、必要に応じて軌道修正を行います。詳細な進行台本とスクリプト例は実施ガイド完全版に収録されています。

5. 第3ヶ月: 成果発表+2S導入

即効改善の成果を数値で発表し、クライアントに「やればできる!」を実感してもらいます。その成功体験をベースに、2S(整理・整頓)の本格研修を開始します。

6. 第4-6ヶ月: 本格改革

アクションプランを策定し、本格的な経営改革に着手。実行支援・軌道修正を繰り返し、6ヶ月時点で中間総括を実施します。

7. 第7-12ヶ月: 定着・自走支援

改善活動の加速、数値管理の徹底、人材育成、顧客価値向上を進め、12ヶ月時点でコンサルタント不在でも改善が継続する自走体制を完成させます。

8. 緊急時対応マニュアル

ケース1: 社長が急に方針を変える

症状

「やっぱり、この改善テーマはやめて、別のことをやりたい」

原因

  • 当初の目的・背景が共有できていない
  • 短期的な成果が見えず、不安になっている
  • 外部からの情報(セミナー等)に影響されている

対処法

  1. まず、社長の不安・懸念を聴く(否定しない)
  2. 当初の目的を再確認する「なぜこのテーマを選んだのか?」
  3. 既に出ている成果(小さくても)を数値で示す
  4. 「あと○週間で△△の成果が出ます」と具体的に伝える
  5. どうしても変更する場合は、理由を全員で共有する

ケース2: 幹部が非協力的

症状

「忙しいので、改善活動に時間を割けない」「現場は理解していない」

原因

  • 改善活動が「余計な仕事」と認識されている
  • 自分の権限・立場が脅かされると感じている
  • 成果が見えず、やる意味を感じていない

対処法

  1. 個別に話を聴く(社長抜きで)
  2. 「現場で困っていること」を聞き出す
  3. 改善活動で「その困りごとが解決できる」と示す
  4. 小さな成功体験を作る(幹部主導で)
  5. 社長から「感謝の言葉」を伝えてもらう

ケース3: 成果が出ない

症状

3ヶ月経過しても、数値が改善しない

原因分析

  • 実行計画が曖昧(誰が・何を・いつまでが不明確)
  • 定期的なフォローができていない
  • テーマ選定が間違っている(難易度が高すぎる)
  • 測定方法が不適切(成果が見えない)

緊急対応

  1. 即座に現状確認: 何がどこまで進んでいるか?
  2. 計画の見直し: 難易度を下げる、期限を調整
  3. 成果の再定義: 「小さな成果」でも認める
  4. フォロー頻度を上げる: 週1回の進捗確認
  5. 社長に状況報告: 隠さず、対策を共有

9. 付録

A. 用語集

2S(整理・整頓)
須濱メソッドの基本。トヨタ生産方式も2Sが基本。「整理」は要るものと要らないものを分ける、「整頓」は決まった場所に決まった量を決まった方法で置く。
見える化
隠れていた問題を誰もが認識できる状態にすること。工程表・標識・看板・グラフなどで表現。
アクションプラン(AP)
誰が・何を・いつまでに・どうやって・何のために、を明確にした行動計画。曖昧さを排除することが重要。
即効改善
1-2ヶ月で成果が出る、ゼロコストまたは低コストの改善活動。3ヶ月で必ず成果を出すための戦略。
できることで、やっていないこと
冷凍設備業C社の事例から学んだ秘訣。「できないこと」ではなく「できること」を聞くことで、当事者意識を生み出す質問法。
ビジョン実現シート
経営理念・基本方針・行動理念・数値目標・アクションプランを1枚にまとめたシート。全社員で共有する。

B. チェックリスト一覧

  • 訪問前チェックリスト(第1-12ヶ月)
  • 訪問中チェックリスト(進行確認用)
  • 訪問後チェックリスト(フォローアップ用)
  • 成果物チェックリスト(納品物確認用)
  • 自走体制チェックリスト(12ヶ月目)

C. テンプレート一覧(52種類)

詳細は完成報告資料の「成果物一覧」をご参照ください。